私と深海魚と世界と

おいさんが思うこと、感じてきたこと、色々。

ちいさな輝き。

押尾コータローさんの「ちいさな輝き」って曲をご存知ですか?

MBS(TBS)のテレビ放送が全て終了した後、道路と街並みを映した映像と共に流れてくるギターの曲。現在もこの曲が使われているのか分かりませんが。この曲を聴くと、引きこもり時代の眠れなかった時期を思い出します。

真夜中って本当に静かじゃないですか。物音もしなくて。この世界に自分しかいないような感覚に陥って。それが嫌で嫌で堪らなかったので、寝れない間はずっとテレビを点けていました。「この世界にいるのは自分一人だけじゃない。」と思わせてくれるものであれば内容は何でも良しで。例えば深夜に放送されているプロレスの試合なんかもよく見ていました。おかげで少しだけプロレスのことが分かります(若くして亡くなられてしまったのですが三沢さんが好きでした。)。通販番組もよく見ていました。ただ、音がないと途端に不安が襲ってくるので、天気予報でも無音で流れているものはだめ。テレビ放送が終わった後に流れる砂嵐なんて最悪で、一目見ただけでこの世の終わりみたいな気持ちになっていました。無機質な感じが怖かったのか何なのか。

そんな私の最後の砦であった、押尾コータローさんの「ちいさな輝き」と共に流れる道路と街並みの映像。同じアングルしか映さないので一見無機質な映像にも見えるんですが、たまに小さいんですけど車が道路を走っていまして。それを見つける度、「あぁ、今の時間も生きてる人いるわ私だけとちゃうわ。」と。当時の私をほんのり勇気づけてくれていました。そうこうしてると新聞配達のバイクの音も遠くの方で聞こえてきて。着実に真夜中から朝に向かっていくのを感じ。そうすると心の中が少しづつ安心感で満たされていき。それらが不安感に勝った時いつの間にか眠りに落ちている、といった感じ。

画面に車が走っているのを見つけて安心感を得るって、自分で書いてて笑ってしまいそうになるんですけど。当時の私は真剣だったんですよね。怖くて怖くて仕方なかったん、ですよね。そう考えると何ともいえない気持ちになります。

書いててなんだか懐かしくなったんでね、今ね、「ちいさな輝き」を聞きながら書いています。当時のこと、思い出すな。良い曲です。聞いたことのない方は是非。