私と深海魚と世界と

おいさんが思うこと、感じてきたこと、色々。

地獄は恐ろしいところ。

地獄が好き。というと大抵引かれます。そらそうや。

地獄、といっても宗教(仏教とかのね)の地獄を指します。修羅場やらが伴う生き地獄のことでは決してないよ。

 

私の地獄好きはどこから来たのかというと、幼少期に観た「まんが日本昔ばなし」の「地獄のあばれもの」というお話からだと思う。

内容は、3人の男(ヤブ医者と山伏と鍛冶屋)が死んで地獄に行って、そこから力を合わせて地獄の関門(剣の山やら釜茹でやら)を次々と突破していって最後には現世に戻ってきてしまう。というお話。お気に入りは、怒ったえんまさまに飲み込まれた3人がえんまさまのお腹の中のわらいすじ(筋)やなきすじを引っ張って、えんまさまを笑わせたり泣かせたりする場面。もし自分がえんまさまに飲み込まれたらすじを引っ張ったらええんや、いやでもヤブ医者がおらんから溶けてまうのか云々かんぬんと本気で「もしも」について思案(作中でヤブ医者は体がとけない薬をつくって難を逃れていた)をしていた。

 

それからずっと「地獄のあばれもの」で見た地獄の光景が印象に残っていて。何年か前に子供への読み聞かせに地獄の絵本がいいとブームになった時。あー自分も地獄の話好きやったわと幼少からの地獄への思いが急に再燃し現在に至る、といった感じ。

 

ただ、「地獄のあばれもの」で見ていた地獄と実際の地獄は全くレベルが違うものだった。「まんが日本昔ばなし」独特の温かい絵柄で描かれていたため、地獄に放り込まれ追い込まれた状況ではあったものの、こう、ヤブ医者も山伏も鍛冶屋もみんなキャッキャウフフとしているように見えてた。見えてたんだけど実際は容赦なく血や肉が飛び散る恐ろしすぎる世界だった。

ええと。本も出ているので気になる方は是非拝見して頂けたらと思います。血やら肉やらが苦手な方は見ないほうがいいかも。

 地獄の中でも比較的ソフトな部分を。地獄には八大地獄(八大地獄にも熱地獄と寒地獄があって日本の主流は熱地獄)があり、その中で一番重い罪を犯した者が行くのが無間地獄。無間地獄は八大地獄の最下層にあり、大きさも他の地獄の8倍。行くだけでも2000年落ち続けないといけないという話。8倍の大きさがあるということは無間地獄に行く者もそれだけ多いということ。えらいこっちゃ。

 

私はなんで地獄に惹きつけられるのやろう。

小さい頃から嘘をつくと閻魔さまに舌を抜かれるよと言い続けてこられた私にとっては、地獄は恐ろしいものの象徴でもであり畏敬の念を抱くものでもあるから、なんやろうな。今の子供たちも閻魔さまに舌を抜かれるって言われたりしてるんやろうか。どうなんやろうか。

 

今回のために地獄について調べていたら、大阪の野田にも地獄谷って名の付く場所があるらしい。飲み屋街みたい。登別温泉の地獄谷は行ったことあるから知ってるんやけど。初めて知ったよ。

あれやね。地獄って結構身近な所にもあるんやね。

でも飲み屋街って。