私と深海魚と世界と

おいさんが思うこと、感じてきたこと、色々。

わかるよ。

15年ぐらい前やろうか。

深夜、たまたまつけたNHKで、引きこもりの若者たちがスタジオに集まって一人の歌手と話をするという、真剣10代喋り場と似たような主旨の番組が放送されていた。内容は全く覚えてないんやけど、一つものすごく印象に残っている場面があって、たまにふとした時に思い出してしまう。

その場面というのが、一人の人が「今の何もしていない時間(引きこもっていること)を思うと苦しい。」みたいなことを言って、それに対して歌手が「神様からもらった休息だと思って、心も体も休めたらいい。」って返すやり取りがあって。そのあとの休憩時間やったかなんやったかに、さっきとは別の男の人が「〇〇さんは、神様からもらった休息だと思ったらいい、と仰ってましたが。僕はそんな風に思えない、ずっと苦しかった。」とぶわーっと泣きながら言っている、という場面なんやけど。

当時の私は15歳とかで、中学時代やったかそれとも高校中退後の時期やったか忘れてしまったんやけど、どちらにしても毎日苦しいと思っていた時期で。泣いている男の人をテレビの前で見ながら、そうやな、そうは思えんよな、私も苦しいよと思った記憶。

 

今引きこもりが世の中から注目を浴びていて。何が悪いだのどちらの擁護をするだの、私はそんな話をするつもりはなくて。ただただ、自分になにが出来るんやろうってそれだけをずっと考えている。

一人は、孤独は苦しい。この世界は苦しいことの方が多い。だけど、その中で一瞬、心の中がふっと暖かくなる瞬間もある。それはきっと、社会と繋がることでしか見つけることができない。その温かさを見つける旅へ。私は。